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増える「所有者不明土地」の新活用法「地域福利増進事業」

相談カテゴリ: トピックス法律・規制

2016年度の地籍調査によると登記簿上の所有者不明土地の割合は日本国土の約20%、面積で示すと九州本島を上回る約410ha。このまま対策を講じなければ20年後の2040年には北海道の面積である約830万haに迫る約720万haまで増加すると推測されています。
補足)土地を取得しても所有権の登記は任意であるため登記事項証明書をみても所有者が判明しない、または所有者が明らかになったとしても連絡がつかない土地や相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索をおこなっても所有者の全部または一部が確知できない一筆の土地を「所有者不明土地」と言います。現に建築物が存ぜず、かつ業務の用、その他の特別の用途に供されていない土地は「特定所有者不明土地」と言います。
人口減少や高齢化の進展に伴う土地利用ニーズの減少等により所有者不明の土地は増えつつあり占有者がわからない土地は公共事業の推進等の様々な場面において所有者の特定の為、多大なコストを擁し、円滑に土地を利用する事が出来ず大きな問題となっていることから所有者不明土地の利用の円滑化及び土地の所有者の法律的な探索を図る為、国土交通大臣及び法務大臣による基本方針の策定について定めるとともに地域福利増進事業の実地のための措置、所有者不明土地の収用または使用に関する土地の収用法の特例、土地の所有者等に関する情報の利用及び提供その他の特別の措置を講じ、もって国土の適正かつ合理的な利用に寄与することを目的として「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が平成30年公布されました。今回は「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」の最大の柱と言われる地域住民等の福祉や利便の増進のための施設を設備することが出来る制度「地域福利増進事業の創設による土地使用権」の概要と活用についてです。
特措法は地域住民等の福祉・利便の増進に資する事業について都道府県が公益性を確認し、一定期間の公告に付したうえで土地使用権を設定できる制度を創設しました。この制度は、後日、土地の所有者があらわれた土地の明け渡しを求めた時は事業者が時の使用期間満了時に原状回復し返還するという制度で民間事業主体の参加が可能となります。この制度で制定されている地域福利増進事業とは次の通り。

・道路・駐車場等一般の交通のように供する施設の整備
・学校・その他これに準ずる教育のための施設の整備
・公民館・図書館の整備
・社会福祉施設の整備
・病院・療養所・診療所・助産所の整備
・公園・緑地・広場・運動場の整備
・被災者の住居
・購買施設・教養文化施設(周辺で同種の施設が著しく不足している場合等に限り対象)
・その他の施設で地域住民の共同福祉・利便の増進に資するものの整備
※所有者不明土地であり一定規模以上の建物がなく使用されていない土地で行う事
※土地使用権の取得について都道府県知事の裁定を受ける事で最長で10年間、所有者不明土地を使用可能
※地方公共団体だけでなく、民間企業やNPO、自治会、町内会など誰でも事業を行う事が可能

知事に地域福利増進事業のための使用権を得るためには、事業者が必要事項を記入した選定申請書を提出し、知事において裁定の可否を判断することになります。
事業の実施にあたりまず、土地所有者の探索を行います。
地域福利増進事業の実施準備のため知事及び市町村長にたいする土地所有者等関連情報の提供を求めることが出来ます。探索により、所有者が判明すれば所有者との間で当該土地についての契約により事業を実施可能。

ただ探索を行っても所有者がわからない時は、裁定の申請を行います。
裁定後、補償金を供託し、所有者不明土地の使用権を取得。事業満了後は不明所有者のために、当該土地を原状回復して返す必要があります。

–地域福利増進事業の活用方法–
<例①>現状:空地⇒⇒⇒日用品店
①日用品店の出店を計画している事業者が事業用候補地となる空地を見つける
②登記簿を確認し、登記名義人2名に連絡、1人からは変動が得られ2人兄弟の共有地であることがわかった
③兄について、住民票の調査等も行い登記簿に記載された住所とは異なる住所に書面を送ったが宛先不明として返送されてしまう
④周辺にコンビニなど日用品を販売する店舗が存在いない事から地域福利増進事業を用いて「購買施設」を整備することを決意
⑤不明な所有者(兄)の探索を行った上で都道府県知事に申請、裁定を受けて日用品店を開店。

<例②>現状:空き家を除去した跡地⇒⇒⇒防災空地
①「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、市町村が危険な空き家を除去したが、
土地の所有者の存在がわからないためその後の活用方法が決まらず、空き地のまま放置されていた
②跡地の適切な管理と地域の防災力の向上を目的に市町村が防災空地の整備を計画
③市町村が所有者の探索等を行った上で都道府県知事に申請。裁定を受けて防災倉庫等を備える広場(防災空地)を整備し、その管理は地方の消防団や自治会へ委託

所有者不明土地を利用して地域住民等の福祉や利便の増進のための施設を整備しより住みやすい街が増えるよう円滑な事業実施が行われることを願います。

更新日:2020年7月17日

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