東京23区の人口移動
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先日、2021年の住民基本台帳人口移動報告が総務省から公表されました。
現行の統計方法となった2014年以降、初めて、東京23区の人口が転出超過となったようです。
多摩地域を含んだ東京都全体では依然として転入の方が多くなっていますが、2020年が+31,125人だったのに対して、2021年は+5,433人と大幅に減っています。
都市ごとの結果では、さいたま市、横浜市、千葉市などの東京近郊の都市、札幌市、大阪市、福岡市などの地方主要都市が大半となっています。
その他は、八王子市や町田市といった多摩地区の都市、つくばエクスプレス沿線の開発が進むつくば市、流山市、柏市などが上位に見られました。
ただ、年齢区分別にみた場合、15歳~64歳の区分で最も転入超過が多いのは、東京23区となっていました。
(0~14歳はさいたま市、65歳以上は札幌市)
そこで、東京23区内の人口移動数を年代別にみると以下の通りです。
10歳未満 -16,213人
10代 + 7,113人
20代 +57,448人
30代 -26,709人
40代 -13,807人
50代 - 8,591人
60代 - 6,897人
70代以上 - 7,891人
全体総数 -14,828人
世代で傾向が大きく異なっており、20代の転入超過が突出していました。10代、20代以外は転出超過となっています。
転出超過の人数が最も多いのは30代でした。
新規の住宅やマンションのメイン購買層である30代、40代の人口が減っている結果となっていますが、不動産の価格への影響が気になるところです。
なお、株式会社不動産経済研究所が公表している2021年新築分譲マンション市場動向をみると、2021年中の東京23区における新築マンションの年間供給戸数は、13,290戸で前年比+21.8%となっています。コロナ禍以前の2019年の供給量とあまり変わらない水準となりました。
平均販売価格は8,293万円(前年比+7.5%)、平均㎡単価128.2万円(同+2.5%)でどちらも上がり続けています。
ちなみに首都圏のほかの地域の供給戸数は以下の通りです。
東京23区 13,290戸(+21.8%)
東京都下 2,921戸(-9.9%)
神奈川県 8,609戸(+54.1%)
埼玉県 4,451戸(+32.2%)
千葉県 4,365戸(+5.9%)
更新日:2022年3月22日
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