地価公示ってなぁに??
地価公示とは・・・
「地価公示法」に基づき、土地鑑定委員会が毎年1回、1月1日現在で公表する1㎡あたりの地価を公示したものです。
都市計画区域内で標準的な土地(標準地)を選定し、当該標準地について2人以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、その正常な価格を判定します。
一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準とされ、また、国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされるなど、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。
平成17年地価公示について
- 概況はこちら→ 平成17年地価公示
- 平成17年地価公示に基づく動向
全国的な流れと、当社(有)つかさ不動産鑑定事務所の所在する豊島区の近年の動きについて、まとめてみました。
<全国>
- 東京圏…東京都区部を中心としてより一層下げ止まりの傾向
- 大阪圏・名古屋圏…都市部では下げ止まりの傾向
全国平均では地価は引き続き下落しているものの、三大都市圏、地方圏とも下落率は縮小。
景気回復が底堅く推移し、不動産投資のすそ野が広がる中、特に三大都市圏においては、平均で上昇となる市・区や比較的高い上昇率を示す地点が見られるなど、都心その他の一部地域で地価動向の変化が鮮明になりました。
また、三大都市圏のみならず、地方圏も下落率は縮小し、住宅地では8年ぶり、商業地では7年ぶりに縮小しています。
<豊島区>
下図は、2001年から5年間にわたる豊島区の公示地の平均価格を表したものです。これを見ますと、2004年から2005年にかけて住宅地、商業地とも下げ止まりの傾向がうかがえます。
さらに個別に見ていきますと、住宅地の最高価格地点(目白四丁目)では、2004年・2005年と546千円に完全な横ばいで推移しています。
これは、大都市圏に見られる傾向が顕著に表れていると言えます。
一方、商業地の最高価格地点(東池袋一丁目)では、2004年の5250千円から2005年には5350千円と上昇に転じています。
これは、大都市圏で見られる下げ止まりの傾向に加えて、現在進行している東池袋四丁目地区第一種市街地再開発事業(詳細は豊島区のホームページを参照)に対する期待も含まれていると言えるでしょう。
新築の分譲マンションの販売単価
次図は、新築の分譲マンションの販売単価を追ったものです。豊島区では、ファミリータイプと呼ばれる40~80㎡クラスのマンションが、高級タイプ(80㎡以上)やワンルームマンション等(40㎡以下)よりも多く供給されています。
企業のリストラが進み多くの遊休地が放出された結果、都内ではマンションの建設が進み、人口の都心回帰の現象が生じています。
豊島区では交通等の利便性が優れていることから、億ションのような高級タイプよりも利便性を重視したファミリータイプの供給が多かったと推測されます。
図からは、マンションの供給増を受けて、ここ5年で販売単価が下落傾向にある様子が見てとれます。
新築の賃貸マンションについては、立教大学を始めとして沿線に多くの大学をかかえているだけに、ワンルームマンション等(40㎡以下)の供給は他のタイプを圧倒しています。
飲食、娯楽施設といった商業施設が適度に整っているだけに、地域として学生から高い支持を受けています。
賃貸マンションの供給は増加の一途を辿っていますが、ファミリータイプ(40~80㎡)の賃貸マンションについても利便性の面で評価されていることから、賃料は値崩れせず5年前の水準で維持していると言えるでしょう。
更新日:2015年1月12日